朝鮮文房水滴十品展 |
次回の展示お知らせです。

韓国の朝鮮時代の水滴と言っても、種類も数も沢山ある中で、たまたま私が出会った十点余の作品をご紹介いたします。
銅製のものは、蓋裏に付けられた杓で水を掬うので、筆洗の類ですが、思いがけない構造なので取り上げました。
感心したのはアザラシ(水犬)とアシカ(海犬)でした。手足が小さく寝そべったまま進むアザラシが瓦質陶器(チリグル)で作られ、4つのヒレで立ち歩き、硬毛をまとうアシカが荒土のオンギで作られたのは、まさに適材適所と思いました。
民画などで馴染みの亀かと思ったものは、甲羅の柄からスッポンと判明しました。石製水滴も一見蝉に見えましたが、五指を持つ足が彫られており、蛙でした。
他に筆筒と筆洗を合体したオンギ製硯や薄めの木板で作られた硯などがあります。朝鮮時代、文人の間に豊かに広がった文房世界の一端をお愉しみ下さい。
2025年11月26日(水)~30日(日)12:30~17:30
撮影/バウプラス 久保田康夫




